役名 |
番号 |
台詞 |
○道 |
走っている |
《SE》走る ×2 |
※走っているので、少しだけ息を切らしながらの演技でお願いします |
※※藤堂は陸上部なので、しんどい演技ではなく、息を整えるように走る演技をお願いします |
藤堂 |
01_01 |
順子はどこに行ったの? |
朱莉 |
02_01 |
知らない。でも遠く、行けない。どこかで倒れてる |
藤堂 |
03_02 |
あの馬鹿! |
朱莉 |
04_02 |
……藤堂、星宮のこと、好き? |
藤堂 |
05_03 |
あんたに答えなきゃいけない理由があるの? |
朱莉 |
06_03 |
……星は、好きな相手がいても近づけない。相手が燃え尽きるときも、見てるだけ。人は違う |
藤堂 |
07_04 |
星はどうか知らないけど。好きなときに好きな人のところに行ける足を持ってるしね |
朱莉 |
08_04 |
うらやましい |
藤堂 |
09_05 |
(笑う)あんたも人間でしょうに |
朱莉 |
10_05 |
違う |
藤堂 |
11_06 |
違うって |
朱莉 |
12_06 |
自分、星宮の望み叶えるために来た。星宮の病気、いま自分の中にある |
藤堂 |
13_07 |
ちょーこら、いきなりファンタジーすぎる展開についてけないんだけど? |
朱莉 |
14_07 |
星宮、自分の傍にいれば自分が星宮の痛み、取れる。離れるとできない |
藤堂 |
15_08 |
(冗談だと思って)はぁ? 意味分からないんだけど |
朱莉 |
16_08 |
はやくしないと死ぬ |
藤堂 |
17_09 |
(真剣に)……順子の痛みを、あんたが肩代わりしてるってこと? |
朱莉 |
18_09 |
そう |
藤堂 |
19_10 |
それってあんた、大丈夫なの? |
朱莉 |
20_10 |
星は痛み、感じない。寿命が早く尽きるだけ |
藤堂 |
21_11 |
全然大丈夫じゃないっぽい!? あんたそれ、順子の代わりに死につつあるってことじゃないの? |
朱莉 |
22_11 |
問題ない、星は死なない |
藤堂 |
23_12 |
あああ! 話が通じない! |
朱莉 |
24_12 |
大丈夫、自分、まだ消えない |
藤堂 |
25_13 |
あんたが消えれば順子も死ぬの? |
朱莉 |
26_13 |
……神さま次第 |
藤堂 |
27_14 |
あそ。(倒れてる順子を発見)あ、いた、順子! 倒れてる! |
○家・順子の部屋 |
部屋で寝ている星宮 |
星宮 |
28_01 |
『気がつけば、家のベッドにいた。理沙ちゃんと会って、怖くなって逃げ出したら、途中から体が重くなって、すごく痛くなって。倒れて――』 |
《SE》ねじを巻く |
《SE》オルゴールを置く |
《BGM》 STR |
《SE》布団 |
星宮 |
29_02 |
(オルゴールの音に緩やかに覚醒)う、ううん? |
星宮が起き上がるとベッドに顔を突っ伏していた朱莉がひょっこりと起き上がる |
|
朱莉 |
30_14 |
星宮! 気づいた? |
星宮 |
31_03 |
(目ぼけた視界で相手を確認するように)朱莉、ちゃん? |
朱莉 |
32_15 |
藤堂に感謝する。星宮、運んでくれた |
星宮 |
33_04 |
(しっかり覚醒)理沙ちゃんが!? え、えっと、それって |
朱莉がベッドの上にある星宮の手の上に自分の手を乗せる |
朱莉 |
34_16 |
星宮、とても時間なくなった |
星宮 |
35_05 |
(ごめんなさいという感じで)……う、うん |
朱莉 |
36_17 |
時間、ないから。話、する |
星宮 |
37_06 |
お話? |
部屋に藤堂が入ってくる |
《SE》扉開く |
《SE》足音 スリッパ |
《SE》布団 |
星宮 |
38_07 |
り、理沙ちゃん! |
藤堂 |
39_15 |
そこのに引き止められたんだけど |
星宮 |
40_08 |
朱莉ちゃん、駄目だよ。理沙ちゃんにはお仕事あるから |
藤堂 |
41_16 |
……今日はもうあがらせてもらった |
星宮 |
42_09 |
そう、なんだ |
朱莉 |
43_18 |
自分、外にいる。近くだから、大丈夫。星宮、話、する。――星宮、返事 |
星宮 |
44_10 |
うん、分かった。(深呼吸)あのね、理沙ちゃんにお話したいことがあるの |
藤堂 |
45_17 |
あたしも、あんたに話したいことある |
朱莉 |
46_19 |
……じゃあ、あとで |
星宮 |
47_11 |
うん、あとでね |
《SE》足音 スリッパ |
《SE》扉閉じる |
《BGM》 DWN |
○部屋外 |
《SE》足音 スリッパ |
《SE》ソファーに座る |
朱莉 |
48_20 |
(少し苦しげに、なにもない空間に話しかける)時間、ない……神さま、お願いごと、決まった |
朱莉が話しかけると、なにもない空間が光りだす |
《SE》光る zyutsu_2 |
どこからともなく神さまの声が聞こえる |
神 |
49_01 |
よいだろう、言ってごらん |
朱莉 |
50_21 |
自分の、願いは―― |
神 |
51_02 |
(少し驚いて)よいのか? それではお前は |
朱莉 |
52_22 |
いい。全部、星宮にあげる |
神 |
53_03 |
人間の傍に行く代わりに、お前の願いを一つ叶えてやろうと約束をした。その約束を人間のために使うのか? |
朱莉 |
54_23 |
それでいい |
神 |
55_04 |
人の願いを叶えるのが、己の役目だからか? |
朱莉 |
56_24 |
違う。星宮、自分の友達、だから |
神 |
57_05 |
お前は人間ではないのだよ? |
朱莉 |
58_25 |
知ってる |
神 |
59_06 |
人間は、お前を友だなどと思わないよ? |
朱莉 |
60_26 |
星宮は違う |
神 |
61_07 |
……そうか、了解した。では、お前の望みを叶えよう |
《SE》光る zyutsu_2 |
《SE》願いが叶う |
○部屋 |
《BGM》 STR ※オルゴール |
星宮 |
62_12 |
『朱莉ちゃんが出て行ってから、私は理沙ちゃんとたくさんの話をした。自分たちがどう思っているのか、どうしたかったのか』 |
星宮 |
63_13 |
じゃあ学校に行かずバイトしてたのって、私の治療費を稼ぐため? |
藤堂 |
64_18 |
微々たるものだろうし、意味ないかもって思ってたけど。なにもしないなんてできなかったから |
星宮 |
65_14 |
私たち、別れたのに |
藤堂 |
66_19 |
あたしは納得してない。勝手に別れないで |
星宮 |
67_15 |
だって! ……今日だって体、痛くなって、倒れて。もうすぐ私、きっと |
藤堂は星宮を真剣に見つめる |
藤堂 |
68_20 |
もし、明日順子が死ぬんだったら、最期まであたしは傍にいたい |
星宮 |
69_16 |
理沙ちゃん |
藤堂 |
70_21 |
あんたはイヤかもしれないけど。あたしは傍にいたい |
星宮 |
71_17 |
イヤじゃないよ! ずっと傍にいたい! |
藤堂 |
72_22 |
なんで? |
星宮 |
73_18 |
なんでって、それは、だって |
藤堂 |
74_23 |
順子、言って? |
星宮 |
75_19 |
私、理沙ちゃんが、好きだから……傍にいてほしい。(泣きそう)でも、死んじゃうから |
藤堂 |
76_24 |
(優しく抱きしめる)うるさい。黙れ。泣き顔ぶさいく |
《SE》抱きしめる |
星宮 |
77_20 |
ひどいよ |
藤堂 |
78_25 |
あたしはあんたが好きだよ、順子。誰よりも |
星宮 |
79_21 |
私だって、一番好き。理沙ちゃんじゃない人なんて好きにならないから |
藤堂 |
80_26 |
(ちょっと不機嫌そうに)あの朱莉って子は? |
星宮 |
81_22 |
朱莉ちゃんは、好きだけど。理沙ちゃんを好きっていう好きじゃなくて |
藤堂 |
82_27 |
あの子、自分のことを人間じゃないって言ったんだけど |
星宮 |
83_23 |
うん。朱莉ちゃんはお星さまの欠片なんだって |
藤堂 |
84_28 |
そのファンタジーな存在を信じろって? |
星宮 |
85_24 |
本当のことだから |
手をつなぎあったまま、ベッドで二人並んで互いにもたれかかる |
藤堂 |
86_29 |
(ため息)……なんであんたの傍にいるの? |
星宮 |
87_25 |
私の願いを叶えるためだって |
藤堂 |
88_30 |
順子の願い? |
星宮 |
89_26 |
外をね、もう一度歩きたかったの。でもそれは叶ったから。理沙ちゃんに謝ることもできちゃった。本当、朱莉ちゃんがいたから私、たくさん贅沢できた |
藤堂 |
90_31 |
そう。(ベッドから下りる)……そろそろ寝な。今日は倒れたんだから |
星宮 |
91_27 |
(離れようとする手を強く握って)まだ置きてられるよ! |
藤堂 |
92_32 |
(苦笑)いなくならないから、今日は寝て |
星宮 |
93_28 |
本当に? |
藤堂 |
94_33 |
本当に |
星宮 |
95_29 |
うん。わかった……あれ? |
《SE》布団 |
藤堂 |
96_34 |
どうかした? |
星宮 |
97_30 |
なんだか体が軽いような気がして。ごめんね、休むから |
藤堂 |
98_35 |
おやすみ |
《BGM》 DWN |